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【応用情報】初心者向け!センサーとアクチュエーターについて解説

お茶ん太
お茶ん太

この記事では、センサーとアクチュエーターについて、初心者にも分かりやすく図解付きで丁寧に解説しています!

センサー

  • センサーは周りの環境(温度・圧力・光量など)を計測し、その情報を電気信号に変換する
  • LiDARはレーザー光を使ったセンサーで、パルス状に照射した光の反射光を利用して周囲にある物体までの距離・方向・形状を測定する

アクチュエーター

  • アクチュエーターは電気信号を物理的な運動に必要なエネルギーに変換する

センサーとアクチュエーターの関係

センサーは周りを取り巻く環境(温度・圧力・光量など)を計測し、その情報を電気信号に変換します。逆に、アクチュエーターは電気信号をモーターなどの機械を動かすエネルギーに変換します

光を使ったセンサー

光は「波」です。光は波の長さ(波長)によって、異なる性質を持ちます

まず、波長による光の分類を見てみましょう。私たちが普段目にしている光を「可視光」と呼びます。可視光の領域より波長が長い光や短い光は人間の目には見えません。

波長が短い光は波長が長い光に比べて、持っているエネルギー量が多いです。なぜなら、波長が短い光は長い光より沢山の波が含まれており、沢山の波が含まれているということは持っているエネルギーの量が多いということを意味するからです。例えば、紫外線は皮膚を焼く(日焼け)ほどのエネルギーを持ちますが、コタツで使われる赤外線は温めるくらいしかできませんよね。波長が長い光はエネルギーが少ないため、雨や雪などの障害物の影響を受けて、弱まりやすいという性質を持ちます

センサーによって使われる波長が異なります。例えば、レーザーレーダーは赤外線領域の光が使われ、ミリ波レーダーはマイクロ波領域の光が使われます。

LiDAR

LiDARは車の自動運転に使われるセンサー技術で、レーザーレーダーを使って、周囲の障害物までの方向や距離を測定します。LiDARが同心円状(パルス状)にレーザー光を発射します。レーザー光が物体にぶつかると、反射して元に戻ってきます。その反射光を測定して物体までの距離・方向・形状を測定するんですね。

応用情報技術者試験での出題例

令和6年度秋期問4

応用情報技術者
午前試験 
令和6年度秋期問4

自動車の先進運転支援システムで使用されるセンサーの説明のうち,適切なものはどれか。

ア 可視光カメラは,天候などの影響を受けやすいが,交通標識の認識に使用できる。

イ 超音波センサーは,天候などの影響を受けやすいが,測定可能距離が500メートル以上と長い。

ウ ミリ波レーダーは,天候などの影響を受けにくく,交通信号機の灯色の判別に使用できる。

エ レーザーレーダーは,天候などの影響を受けにくく,建物の後ろにある物体を検知できる。

正解と解説

正解は”ア”

可視光は私たちが見ることができる光です。雨や雪の時、視界が悪くなるのと同じように、可視光カメラも天候の影響を受けます。可視光は私たちが普段目にする光なので当然色の識別ができます。そのため、交通標識の認識にも使用できます。

イ 超音波はせいぜい数メートルの範囲にしか使えません。
ウ ミリ波レーダーは波長が長いため天候の影響を受けてしまいます。また、可視光の領域外なので色の識別ができません。
エ レーザー光は波長がそこまで長くないため、あまり天候の影響は受けませんが、建物があると、そのままぶつかってしまうため、建物の後ろにある物の検知はできません。

令和6年度秋期問23、令和4年度春期問22

応用情報技術者
午前試験 
令和6年度秋期問23、令和4年度春期問22

アクチュエーターの説明として,適切なものはどれか。

ア 与えられた目標値と,センサーから得られた制御量を比較し,制御量を目標値に一致させるように操作量を出力する。

イ 位置,角度,速度,加速度,力,温度などを検出し,電気的な情報に変換する。

ウ エネルギー源からのパワーを,回転,直進などの動きに変換する。

エ マイクロフォン,センサーなどが出力する微小な電気信号を増幅する。

正解と解説

正解は”ウ”

アクチュエーターは電気信号などのパワーを回転や直進などの物理的な運動に変換します。

令和5年度春期問23

応用情報技術者
午前試験 
令和5年度春期問23

車の自動運転に使われるセンサーの一つであるLiDARの説明として,適切なものはどれか。

ア 超音波を送出し,その反射波を測定することによって,対象物の有無の検知及び対象物までの距離の計測を行う。

イ 道路の幅及び車線は無限遠の地平線で一点(消失点)に収束する,という遠近法の原理を利用して,対象物までの距離を計測する。

ウ ミリ波帯の電磁波を送出し,その反射光を測定することによって,対象物の有無の検知及び対象物までの距離の計測を行う。

エ レーザー光をパルス状に照射し,その反射光を測定することによって,対象物の方向,距離及び形状を計測する。

正解と解説

正解は”エ”

LiDARはレーザー光をパルス状に照射し、その反射光を測定することで、物体までの距離・方向・形状を測ります。

令和4年度秋期問20

応用情報技術者
午前試験 
令和4年度秋期問20

アクチュエーターの機能として,適切なものはどれか。

ア アナログ電気信号を,コンピュータが処理可能なデジタル信号に変える。

イ キーボード,タッチパネルなどに使用され,コンピュータに情報を入力する。

ウ コンピュータが出力した電気信号を力学的な運動に変える。

エ 物理量を検出して,電気信号に変える。

正解と解説

正解は”ウ”

アクチュエーターは電気信号を物理的な運動に変換します。