この記事では、集積回路であるLSIやFPGAについて、初心者にも分かりやすく、図解付きで丁寧に解説しています!
集積回路
- 集積回路とはトランジスタや抵抗などの様々な部品を1つの基盤にまとめたもの。ICとも呼ぶ。
- LSIは元々大規模なICを意味していたが、今ではLSIとICはほぼ同じ言葉として使われる。
- SoCはシステムに必要な機能を1つのチップにまとめたIC。
FPGA
- 自分で設計して作るICをカスタムICと呼ぶ。
- FPGAは一度実装した後でも、設計を修正して、再度プログラムできるIC。
集積回路ーICとLSI
集積回路とはトランジスタや抵抗やコンデンサやダイオードなど、様々な部品を1つの基盤にまとめたものです。集積回路はICと略されることもあります。下図のような、色々な部品を緑色の基盤にまとめたものが集積回路です。

かつて、集積回路は部品の集積度(組み込まれた部品の数)によって呼び方が変わってました。LSI(Large Scale Integration)は集積度が大きい大規模集積回路を指してました。しかし、今ではあまり区別されておらず、ICとLSIはほぼ同じ意味の言葉として使われています。
SoC(System on a Chip)
SoCはシステムに必要な複数の機能を1つのチップにまとめたものです。

カスタムIC
目的のICを作るときに、市販のICを色々組み合わせて作るのではなく、自分で設計して作るものをカスタムICと呼びます。カスタムICの一例にFPGAがあります。
通常のICは一度作ると変更できませんが、FPGAは一度作った後でも再プログラムできるという特徴を持っています。

応用情報技術者試験での出題例
令和6年度秋期問22
応用情報技術者
午前試験 令和6年度秋期問22
SoCの説明として,適切なものはどれか。
ア システムLSIに内蔵されたソフトウェア
イ 複数のMCUを搭載したボード
ウ 複数のチップで構成していたコンピュータシステムを,一つのチップで実現したLSI
エ 複数のチップを単一のパッケージに封入してシステム化したデバイス
正解は”ウ”
SoCは色々な機能を持った複数のチップを1つのチップにまとめたLSIです。
令和5年度秋期問20、令和4年度春期問20
応用情報技術者
午前試験 令和5年度秋期問20、令和4年度春期問20
FPGAの説明として,適切なものはどれか。
ア 電気的に記憶内容の書換えを行うことができる不揮発性メモリ
イ 特定の分野及びアプリケーション用に限定した特定用途向け汎用集積回路
ウ 浮動小数点数の演算を高速に実行する演算ユニット
エ 論理回路を基板上に実装した後で再プログラムできる集積回路
正解は”エ”
FPGAは再プログラムができる集積回路です。