この記事では、ユーザインタフェースの技術について、初心者にも分かりやすく、図解付きで丁寧に解説しています!
ユーザインタフェース
- ユーザインタフェースとは、ユーザがシステムを使う際に接する、システム上のポイント。例えば、スマートフォンの操作画面や家電のボタンなど。
- JIS X 9303-1:2006はユーザインターフェースについての日本の標準規格をまとめたもの。
- ユーザインターフェースのユーザビリティを評価する手法にはユーザが評価する方法と専門家が評価する方法がある。
ユーザインタフェースとは
ユーザインタフェースとは、ユーザがシステムを使う際に接するポイントのことです。ポイントと言うと分かりにくいですが、例えば、コンピュータを使うことに触る操作画面や、家電に付いているボタンなどがユーザインタフェースの例になります。

ところで、ユーザインタフェースにも、製品に関する規格などが定められた日本の国家規格であるJISがあります。皆が使いやすいように、ある程度ルールを合わせようよっていう取組みですね。
JIS X 9303-1:2006では、ユーザインタフェースの中でも特にアイコンについて定められています。アイコンは情報を伝えるための簡単なイラストです。

JIS X 9303-1:2006では、様々な用語について定義されています。例えば、「習得性」は「アイコンによって表現されたシステム機能が、それが理解された後に、どれだけ容易に思い出すことができるかを示す。」と定義されています。
ユーザインタフェースの評価方法
ユーザインタフェースの良し悪しでシステムの使いやすさの良し悪しが変わると言っても過言ではありません。文字の大きさが適切だったり、アイコンのデザインを見ただけで直感的に機能が想像できたりすると、それだけで良いシステムだなと思ったりするものです。ユーザがシステムをどれだけ満足して使っているかを表す指標をユーザビリティと言います。
ユーザインタフェースのユーザビリティを評価する方法には、利用者が評価する時に使う手法と専門家が評価する時に使う手法の2種類に分類できます。
利用者が評価する時に使う手法
・思考発話法:ユーザに実際に操作してもらいながら、考えていることを発言してもらう手法
・回顧法:ユーザに実際に操作してもらった後、操作している時に思ったことをインタビューする手法
専門家が評価する時に使う手法
・ヒューリスティック評価法:専門家が経験則に基づいてユーザインタフェースを評価する手法
・認知的ウォークスルー法:専門家が、実際にシステムを使うユーザになりきって操作を行い、ユーザインタフェースを評価する手法
ユーザインタフェースのデザインの例
カルーセル
カルーセルとは複数のコンテンツをスライド方式で切り替えながら表示する手法です。例えば、次の図のようなものですね。

応用情報技術者試験での出題例
令和6年度秋期問25
応用情報技術者
午前試験 令和6年度秋期問25
Webページの構成要素のうち,図のような固定の表示領域内でマウス操作やタッチ操作を行うことによってスクロースし,複数の画像などが横方向に順次表示されるものを何というか。

ア アコーディオン
ウ タブ
イ カルーセル
エ モーダルウィンドウ
正解は”イ”
複数のコンテンツをスライド方式で切り替えながら表示する手法をカルーセルと呼びます。
令和5年度秋期問24
応用情報技術者
午前試験 令和5年度秋期問24
JIS X 9303-1:2006(ユーザシステムインタフェース及びシンボルーアイコン及び機能ーアイコン一般)で規定されているアイコンの習得性の説明はどれか。
ア アイコンによって表現されたシステム機能が,それが理解された後に,どれだけ容易に思い出すことができるかを示す。
イ アイコンの図柄の詳細を,どれだけ容易に区別できるかを示す。
ウ 同じ又は類似したアイコンによる以前の経験に基づいて,どれだけ容易にアイコンを識別できるかを示す。
エ 空間的,時間的又は文脈的に近くに表示された別のアイコンから,与えられたアイコンをどれだけ容易に区別できるかを示す。
正解は”ア”
JIS X 9303-1:2006はユーザインタフェースの中でもアイコンについての規格について定めています。
令和4年度春期問24
応用情報技術者
午前試験 令和4年度春期問24
ユーザインタフェースのユーザビリティを評価するときの,利用者が参加する手法と専門家だけで実施する手法との適切な組みはどれか。

正解は”ウ”
利用者が参加する手法:アンケート、回顧法、思考発話法
専門家だけで実施する手法:認知的ウォークスルー法、ヒューリスティック評価法
なので、答えはウです。