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【基本情報】クロック周波数とは?なぜ必要なの?

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この記事ではクロック周波数MIPSについてIT初心者にも分かりやすく解説します。

クロック周波数とは

  • クロック信号とはコンピュータ内の電子回路同士が同期を取るために流れる
    周期的な信号
  • クロック周波数とは、1秒間に流れるクロック信号の数。

MIPSとは

  • MIPSとはコンピュータが1秒間に処理出来る命令の数を表した単位。

基本情報ではクロック周波数とMIPSに関する問題が頻出します。是非最後までご覧ください。

最初に抑えておきたいクロック信号

クロック信号とは、コンピュータ内の電子回路同士の同期を取るために使用される、周期的にとる信号です。

クロック信号は複数の電子回路がデータを送受信するタイミングを合わせるために規則正しく刻まれます。

なぜタイミングを合わせる必要があるの?

入力された命令を処理する時、複数の電子回路が動作して出て来た結果を組み合わせてデータを出力します。

しかし、入力された命令がそれぞれの電子回路に届くまでの時間が違う等の理由で、全ての回路が同時に処理を始めれる訳ではありません。その結果、電子回路が動作を始めるタイミングがずれ、それと同時に出力する信号もずれるので、正しいデータが出力されないことがあります。

なので、クロック信号を使って電子回路同士の同期を取る必要があるわけです。

クロック周波数とは

クロック周波数とは、1秒間に発生するクロック信号の数です。1秒間に10個の信号が出ていれば、クロック周波数=10Hzとなります。

CPUはクロック信号に合わせて命令を処理するので、クロック周波数が大きい程、短時間でより多くの命令を処理出来る性能の良いコンピュータだと言えます。

ちなみに、単位には接頭辞があります。例えば、1000Hz=1KHzとも表現でき、ここで使われるKが単位の接頭辞になります。K(キロ)、M(メガ)、G(ギガ)、T(テラ)はよく出てくるので覚えておきましょう。

クロック周波数とよく出てくるMIPS

MIPS(Million Instructions Per Second)とは、コンピュータが1秒間に処理できる命令の数を表した単位で、百万個ずつ数えていきます。

例えば、1秒間に1000万個の命令を処理出来る場合、コンピュータの性能は10MIPSとなります。

クロック周波数と組み合わせて考える

1つの命令を処理するのに4つのクロック信号が必要で、クロック周波数が1GHzの場合、1秒間で処理できる命令の数は1GHz÷4=250,000,000個=250MIPSとなります。

基本情報技術者試験での出題例

令和元年度秋期問12

基本情報技術者
午前試験 令和元年度秋期問12

1GHzのクロックで動作するCPUがある。このCPUは,機械語の1命令を平均0.8クロックで実行できることが分かっている。このCPUは1秒間に平均何万命令を実行できるか。

ア 125     イ 250     ウ 80,000     エ 125,000

正解と解説

正解は”エ”

クロック周波数が1GHzなので、1秒間にクロック信号が1,000,000,000個出ます。よって、1秒間に実行できる命令の数は1,000,000,000÷0.8=125,000万回です。

平成30年度秋期問9

基本情報技術者
午前試験 平成30年度秋期問9

動作クロック周波数が700MHzのCPUで,命令の実行に必要なクロック数とその命令の出現率が表に示す値である場合,このCPUの性能は約何MIPSか。

ア 10     イ 50     ウ 70     エ 100

正解と解説

正解は”エ”

1つの命令に必要なクロック数の平均は、
4×0.3+8×0.6+10×0.1=7です。

よって、700M÷7=100MIPSとなります。

平成29年度秋期問9

基本情報技術者
午前試験 平成29年度秋期問9

平均命令実行時間が20ナノ秒のコンピュータがある。このコンピュータの性能は何MIPSか。

ア 5     イ 10     ウ 20     エ 50

正解と解説

正解は”エ”

1秒=1,000,000,000ナノ秒なので、1,000,000,000÷20=50,000,000=50MIPSとなります。

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