この記事では、新卒2年目で中堅IT企業から大IT企業に転職した私が、第二新卒で転職するか迷っている人に向けて、第二新卒で転職して良かったと思う理由について解説していきます!
簡単に自己紹介
- 25歳で化学系の大学院を卒業したが、研究職に進みたくなくて、従業員数約300人規模の中堅IT系企業に就職。
- もっと給料が欲しい・市場価値を高めたいという理由から社会人2年目の時に転職活動を開始。ちょうど社会人3年目になるタイミングで従業員数約1000人規模の大IT系企業に転職。
私が第二新卒で転職して良かったと思う理由
第二新卒で転職する奴は根性なしだとか第二新卒は実務経験がないから良い転職は出来ないとか色々言われていますが、私は第二新卒で転職をして良かったと思っています。まずはその理由について解説していきます。
社会人を経験すると理想の働き方の解像度が上がる
そもそも大学生に理想の企業や働き方を選べる訳ないだろと私は思っています。大学生に「仕事のやりがいは何だと思いますか?」とか「志望動機は何ですか?なぜ、私たちの会社とあなたがマッチしていると思ったのですか?」とか、そんなこと聞いても分かる訳ないだろ!って。

適切に業界・企業研究をして建前でも良いので論理的に志望動機をまとめられるかを見ている、っていうのは理解しています。ただ、それにしても、大学生にやりがいとか理想の働き方の正解を出せるわけが無いって思いませんか?
でも、社会人を経験した今ならどうでしょう?周りの上司の働き方を見て「将来、こんな働き方は出来ないなぁ」とか「月給××万円もあれば十分だと思ってたけど、いざ貰ってみると少ないなぁ」とか「もっと大きな会社で働きたいなぁ」とか、大学生の時は気付けなかった自分の理想が明確になり、理想の働き方についての解像度が上がったのでは、と思います。

だからこそ、第二新卒の転職には意味があると思っています。がむしゃらに就活をして、とりあえず有名企業に入ろうとしていた大学生の頃より、企業選びで重視すべきポイントが明確になるので、理想とのギャップを少なくできるのではないでしょうか。

最も未経験職種への転職がしやすいのは第二新卒
社会人歴が上がる程、未経験職への挑戦は難しくなると言われています。若いうちはポテンシャルで採用されますが、年を取るにつれて実務経験が重視されるようになるからですね。つまり、第二新卒が最も未経験職種への転職が成功しやすいということです。

理想の仕事への解像度が上がり、「今の職種とは違うな」と思ったら、今が一番転職しやすいということをお忘れなく!
理想の職場で経験を積めるのが一番良い
私の周りに「この会社で一生を終えるつもりは無いが、今は転職する気が無い」という人がいます。どうやら、もう少し実務経験を積んでから転職したいそうです。そういう考え方もあると思います。

ただ、例えば、今の不満がある会社で2年間で実務経験を積んでから転職した未来と、すぐに転職して、理想の会社で実務経験を2年間積んだ未来を想像して比較してみて下さい。それでも前者の方が良い経験を積めると言えるなら、それでOKだと思います。もし、後者の方が良い経験を積めると思うのなら、転職しちゃって良いのかなと思います。

さっきも言いましたが、転職活動で一番幅広く選択肢を持てるのは第二新卒です。そこからはどんどん選択肢が狭まっていきます。そういう状況の中で、「今は面倒臭いけど、いつかは転職したい」なんて悠長なことを言ってる場合でしょうか?
また、ここら辺は考え方次第ですが、色々な企業を経験しながらキャリアを積み上げたい人は、今の企業で経験したいことを全部やり切ってから転職で良いのかなと思っています。
でも、安定して働きたいと思える企業を探している人は、理想の企業があるのであれば、今の会社での実務経験なんて考えずに、さっさと転職する方が良いと思います。その企業で求められる力を身に付ける近道は、その企業で働くことですからね。
転職という経験を積める
これは第二新卒の転職に限った話では無いですが、転職という経験を積めたのは大きいと思います。転職すると、前の会社で嫌だったこととか評価のこととか全部吹き飛んでどうでもよくなります。多分、転職したことがある人は全員分かってくれるはず。
この感覚があるので、今の会社で嫌なことがあったとしても、「まぁ、辞めたらどうでも良くなるか」と楽に物事を考えることができるようになり、良い意味で肩の力を抜いて働けるようになりました。

また、普段から「この仕事は転職市場で評価されるか?」という視点を持つことができます。この経験は次の転職でも武器になりそうだから力を入れようとか、この経験はこの会社でしか活かせないだろうから適当にやろうとか、自分の行動の基準が1つできたような感覚ですね。

また、昨今は日本でもリストラが当たり前になりつつあります。いざって時に、転職の経験が生かせる時が来るのかも?なんて思ってたりもします。40代、50代になって初めて転職にチャレンジするのはハードルが高そうだなと思ってます。
第二新卒の転職はやめとけ、に対する反論
第二新卒の転職はやめとけと言われる理由は大体、①第二新卒の転職は難しい、②キャリアに傷がつく、の2つだと思います。さて、反論していきましょう。
第二新卒の転職は難しい?でも、転職活動は無料で簡単
まず今の会社を退職するなら次の会社が決まってからにしましょう。精神的に辛すぎて続けられない、明らかに常識から外れた会社である等、仕方ない理由がない限り。
そして知って欲しいことがあります。転職活動は「今の会社を辞めて、あなたが働く会社を選ぶ活動」ではありません。「今の会社も含めて、あなたが働く会社を選ぶ活動」です。転職活動をして、他の会社への内定を勝ち取った結果、それでも今の会社がベストだと思えば、今の会社に残れば良いんです。今の会社より良い会社から内定が出れば転職すれば良いんです。

転職活動について分かりやすい例があります。あなたは今、カードゲームをしており、手札から最も強いカードを出したいとします。手札には1枚のカードがあります。その上で①山札からカードを引かずに勝負をする、②山札から何枚かカードを引いて勝負をする、の2つの選択肢があれば、どちらも選びますか?もちろん②ですよね。山札からカードを引いた結果、最初に持っていたカードが一番強いこともあると思います。それでもカードを引いて選択肢を増やした上で選ぶ方が勝つ可能性は高いと思いませんか?
転職活動も同じです。今のあなたには「新卒で入社した会社」というカードが配られています。転職活動をすれば、あなたが知らなかった会社を知ることができます。山札からカードを引いた状態ですね。そこからあなたにとって一番良い会社を選択するのが最善手だと思います。山札からカードを引く活動が転職活動なんですね。

中には、今の会社より良い会社はいくつかあったが、全部落ちてしまったという人もいると思います。ただ、そんな人も今のあなたに足りないものが見えたのでは?と思います。一度落ちた会社でもリベンジすることは可能です。次の転職活動に活かせる経験を得れたのであれば、例え転職活動で不採用になったとしても意味があると思います。

勿論、今より良い会社に転職できることが一番です。しかし、転職活動自体にも大きな意味があると思っています。転職活動という経験が積めますし、市場価値を上げるために必要な能力が分かるからです。なので、第二新卒の転職は難しいと言われているから転職活動を辞めておこうと思う必要は無いのでは?と思っています。転職活動自体は無料でノーリスクですしね!(会社の人に、転職活動してることを言いふらさなければ)
キャリアに傷がつく?次の会社で成果を出せば良い
第二新卒で転職すると、根性がない・我慢強くないと思われるため、キャリアに傷がつくと言われます。キャリアに傷がつくとは、あなたの職務経歴の評価が下がることです。ただ私は気にしなくて良いと思っています。
まず、私も第二新卒で転職するとキャリアに傷がつくと思っています。私は別に3年以内で辞めることに対してマイナスの感情を抱きませんが、「3年以内は早過ぎるんじゃない?」って意見も分かります。そういう意見がある以上、第二新卒での転職はキャリアに傷がつくと思ってる方がが良いのかなと思います。
ただ、転職活動ではキャリアに傷はつきません。退職は履歴書に残りますが、転職活動は履歴書に残らないですからね。あなたが周りに言わない限り、あなたが転職活動をしているという証拠が残ることはありません。

そして、第二新卒の転職でキャリアに傷がついたとして、問題が発生するのはいつでしょうか。次の転職のときです。転職した後、2年も経たずに次の転職をしようとすると、キャリアに傷がついているので、難易度が上がると思います。しかし、転職した後、次の会社で頑張って、そんな傷を無視できるくらいの知識や経験を積めば、問題なく次の転職も出来るでしょう。

要するに、転職しない限りキャリアに傷はつかないし、キャリアに傷がついたとしても、転職した後の会社で頑張れば、そんな傷は無視できるようになるんですね。だから、気にしなくて良いと思っています。
そもそも第二新卒には需要がある
転職市場では第二新卒という言葉が流行っています。企業も第二新卒のための採用枠を作っています。第二新卒には需要があるし、第二新卒を受け入れている会社も多いんです。第二新卒を受け入れる風潮はあるのに、第二新卒を毛嫌いするなんて矛盾は無いと私は思っています。もちろん、若手の退職を悪く思う会社もあるとは思いますが、そういう会社はそもそも第二新卒の受け入れをしていないと思うので、気にしなくて良いのかなと思います。
第二新卒の転職で大切なこと
何度も言うように、第二新卒で転職するのは悪いことではないです。でも、その後、すぐに転職するのは危険だと思います。第二新卒を雇う上で企業が一番心配していることは、またすぐに辞めるのではないかと言うことです。1回目の転職であれば、たまたま前の会社が合わなかったのかもで済むかもしれませんが、若いのに2回も3回も転職をしていれば、この人に問題があるのでは?と疑われてしまう可能性が出てきます。
なので、第二新卒の転職で最も大切なことは、この会社なら頑張れると思える企業に転職することです。一番最悪なのは、今よりも酷い会社に転職してしまって、転職のループに陥ってしまうことです。第二新卒で転職するなら企業選びに命を掛けましょう。

まとめ
社会人を何年か経験すると、大学生の就活の時は気付けなかった働き方に対する自分の理想が見えてきたと思います。「この会社で一生働くのは嫌だな」と思う人も少なくないはず。そう思った時、まず理解して欲しいのが、今が一番幅広い選択肢を取れるということです。社会人歴が長くなるほど、異業種への挑戦は難しくなります。
とは言え、第二新卒で転職をすると、キャリアに傷がつきます。なので、ここの会社なら頑張れる!と思えるような企業を慎重に選んでから転職するようにしましょう。早期退職を何回も繰り返すと印象が悪くなります。
そのために大切なのが、退職せずに転職活動をすることです。転職活動をしてみた結果、今の会社が自分に一番合うと思えることもあります。退職してしまうと、焦りから次の会社の吟味が出来なくなります。
皆さんの転職活動が上手くいくことを願っています!