●CAP定理とは
分散システムで同時に実現出来るのは、一貫性、可用性、分断耐性のうち2つまでであるという定理。
●出題された回(平成29年度春期以降)
令和4年度春期
CAP定理の説明
CAP定理とは、分散システムでは、一貫性(Consistency)、可用性(Availability)、分断耐性(Partition tolerance)のうち、同時に実現できるのは2つまでであると説いた定理です。
分散システムとは?
複数のコンピュータから構成されるシステムのことで、それぞれのコンピュータに作業を分担し、処理にかかる負荷を分散できます。
CAP定理とは?
CAP定理とは、分散システムでは以下3つの特性のうち同時に実現できるのは2つまでであるという定理です。
- 一貫性(Consistency):データの整合性が保たれる
- 可用性(Availability):データを利用したいときに利用できる
- 分断耐性(Partition tolerance):データを複数のコンピュータに分散する
一貫性、可用性、分断耐性はあちらを立てればこちらが立たずの関係になっています。
例えば、データの整合性を保ちたければ、データを複数に分散させずに集中管理した方が良いので、一貫性と分断耐性は相性が悪いことが分かります。
このように一貫性、可用性、分断耐性という相反する特性を同時に実現するのは難しいというのがCAP定理です。
過去問
応用情報技術者 午前試験
令和4年度春期問26
CAP定理におけるAとPの特性をもつ分散システムの説明として、適切なものはどれか。
ア 可用性と整合性と分断耐性の全てを満たすことができる。
イ 可用性と整合性を満たすが分断特性を満たさない。
ウ 可用性と分断特性を満たすが整合性を満たさない。
エ 整合性と分断耐性を満たすが可用性を満たさない。
正解と解説
正解は”ウ”
Aは可用性、Pは分断特性を意味します。よって、”ウ”が正解です。
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