●ディジタルツインとは
現実世界と同じ設備をディジタル上に再現したもの。
●出題された回(平成29年度春期以降)
令和3年度秋期/平成31年度春期
ディジタルツインの説明
ディジタルツインとは、現実世界と同じ設備をディジタル上に再現したものです。
ツインを和訳すると「双子」になりますので、ディジタルツインとは「ディジタルの双子」という意味になります。
ディジタルツインの役割
現実世界と同じ設備をディジタル上に再現することで、現実世界では出来ないようなシミュレーションをすることが出来ます。
現実世界のモニタリング
現実世界の設備をディジタル世界と同期させることでリアルタイムでモニタリングが出来ます。これにより、故障の予兆など、問題の早期発見が可能になります。
問題の早期発見が可能になることで、設備のメンテナンスの計画も効率的に立てることが出来ます。また、現場に行かずとも必要なメンテナンス内容を把握できるので保守作業も楽になります。
製品開発
製品の設計段階で、ディジタル世界上で製品の性能評価をして改良することが出来ます。実際に製品を作成しなくてもディジタル世界でシミュレートが出来るので、製品の品質向上が容易になり、市場投入までの時間短縮が可能になります。
ディジタルツインの応用例
製造業
工場
工場をディジタル世界で再現して生産ラインの動作をリアルタイムで監視し、最適化します。これにより、生産能力が向上し、時間を短縮することが出来ます。
また、故障の予測も可能になるのでメンテナンスや修理を効率的に行うことが出来ます。
品質管理
製品の製造過程をリアルタイムで監視することで、品質の異常を迅速に検知出来ます。
過去問
応用情報技術者 午前試験
令和3年度秋期問71、平成31年度春期問71
IoT活用におけるディジタルツインの説明はどれか。
ア インターネットを介して遠隔地に設置した3Dプリンタへ設計データを送り、短時間に複製物を製作すること
イ システムを正副の二重に用意し、災害や故障時にシステムの稼働の継続を保証すること
ウ 自宅の家電機器とインターネットでつながり、稼働監視や操作を遠隔で行うことができるウェアラブルデバイスのこと
エ ディジタル空間に現実世界と同等な世界を、様々なセンサで収集したデータを用いて構築し、現実世界では実施できないようなシミュレーションを行うこと
正解は”エ”
現実世界と同じ空間をディジタル空間に作り出し、そこで現実では出来ないシミュレーションを行うのがディジタルツインなので、”エ”が正解です。