●エッジコンピューティングとは
複数の命令を1つにまとめて同時に実行させる手法。
●出題された回(平成29年度春期以降)
令和3年度秋期/平成29年度秋期
エッジコンピューティングの説明
エッジコンピューティングとは、クラウドサービス等で利用者に近い端末や機器でデータを処理する技術のことです。エッジには「端」や「縁」といった意味があります。
データ処理をデータの発生源や使用者に近いエッジ(端末側)で行います。
エッジコンピューティングの特徴
リアルタイムで応答
データを端末側で処理するため、リアルタイムでの応答が可能になります。そのため、特に時間の重要性が高いアプリケーションやIoTデバイスに使われます。
ネットワークの負荷軽減
中央のデータセンターとデータ通信を最小限にして、端末側でデータ処理をするために、ネットワークの負荷を軽減できます。
セキュリティ向上
最小限のデータ通信しか行わないため、個人情報や機密データを通信する際に発生するリスクを軽減することが出来ます。
エッジコンピューティングの応用例
スマートファクトリー
生産ラインの監視
生産ライン上にエッジコンピューティング端末を設置することで、機器や製品のデータをリアルタイムで収集および分析します。
機器の状態を監視することで、機器の故障を事前に予測して、故障前にメンテナンスを行うことが出来ます。
また、エッジコンピューティングは製品の品質管理に使用され、不良品の検出や異常の早期発見が出来ます。
過去問
応用情報技術者 午前試験
令和3年度秋期問73、平成29年度秋期問72
IoTの技術として注目されている、エッジコンピューティングの説明として、適切なものはどれか。
ア 演算処理のリソースをセンサ端末の近傍に置くことによって、アプリケーション処理の低遅延化や通信トラフィックの最適化を行う。
イ 人体に装着して脈拍センサなどで人体の状態を計測して解析を行う。
ウ ネットワークを介して複数のコンピュータを結ぶことによって、全体として処理能力が高いコンピュータシステムを作る。
エ 周りの環境から微小なエネルギーを収穫して、電力に変換する。
正解は”ア”
端末側で処理を行うことによってアプリケーション処理を素早く行い、ネットワーク負荷を下げるのがエッジコンピューティングなので、”ア”が正解です。