●マクシミン原理とは
最悪な状況の時に利益が最も大きい選択をする戦略。
●出題された回(平成29年度春期以降)
令和3年度秋期/平成29年度春期
マクシミン原理の説明
マクシミン原理とは、最悪な状況の時に利益が最も大きい選択をする戦略です。
マクシミン原理はリスク回避の考え方に基づいています。マクシミン原理は最も悪いシナリオに焦点を当てて、その時の損害を最小限にする選択を優先します。なので、安全性を最優先に考える場面で有効になります。
以下、現時点で時価が同じ3社の株式がある場合、マクシミン原理では景気が悪化した時に最も利益が出るB社を選択します。
マクシミン原理のメリット
リスク回避
マクシミン原理は不確実性やリスクの高い状況で特に有用で、最悪の状況に備えることで予期せぬ損失やリスクを最小限に抑えることが出来ます。
意思決定の単純化
最悪のシナリオだけに焦点を当てて意思決定をするので、選択肢を絞り込み、意思決定を単純化することが出来ます。それにより迅速な意思決定が出来ます。
弱者を保護出来る
マクシミン原理の考え方は組織の運営にも応用できます。最も弱い立場にいる人に焦点を当てることが出来ます。
マクシミン原理のデメリット
機会損失
マクシミン原理は最悪のシナリオのみを考慮するので、非常に保守的な考え方だと言えます。マクシミン原理は新しいアイデアや革新的なプロジェクトの妨げになる可能性があります。
過去問
応用情報技術者 午前試験
令和3年度秋期問75、平成29年度春期問76
いずれも時価100円の株式A~Dのうち、一つの株式に投資したい。経済の成長を高、中、低の三つに区分したときのそれぞれの株式の予想値上がり幅は、表のとおりである。マクシミン原理に従うとき、どの株式に投資することになるか。
ア A イ B ウ C エ D
正解と解説
正解は”ア”
- 株式Aの最低利益は10円
- 株式Bの最低利益は5円
- 株式Cの最低利益は5円
- 株式Dの最低利益は-10円
よって、最低利益が最も大きいのはAなので、”ア”が正解です。
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