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【基本情報】クラウド、IoTって何?基本情報出るとこ解説!

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クラウドとは

従来、パソコンでサービスを使用する場合、アプリやソフトウェアをインストールしたり、サーバ等のIT資源を自社で用意する必要がありました。実際、WordやExcel等のOffice製品やウイルスソフトをパソコンにインストールして使っている人は多いと思います。特に、自社でサーバを準備して運用することをオンプレと言います。

これに対して、ソフトウェアやIT資源等のサービスを所有しているクラウドベンダー(クラウドサービス提供事業者)から、インターネットを通じてサービスを借りる形で使用する形態をクラウドと言います。クラウドベンダーからサービスを借りて使用するので、自分のパソコンにソフトウェアをインストールする必要はありません。なので、サービス導入に必要な初期費用が少なくて済みます。また、必要な分だけを契約すればよいので無駄なコストもかかりにくいです。身近に存在するクラウドサービスの例としてGmailやInstagramがあります。

クラウドの特徴

クラウドには5つの特徴があります。

  • ユーザ自身で簡単に設定を変更できる
    クラウドベンダーから借りているサービスですが、設定変更はユーザが簡単にできます。Gmailの設定変更も簡単にできますよね。
  • ネットワークを経由してサービスを提供する
    ネットワークに繋がっていれば、いつでもどこからでもサービスにアクセスできます。
  • 複数ユーザで共有できる
    誰かの端末にサービスを所有している訳でなく、クラウドベンダーが所有しているサービスを借りているので、複数のユーザでサービスを共有できます。
  • サービスの拡張が簡単にできる
    サーバやネットワーク等のIT資源を自由に拡張・収縮できます。その時に必要な分だけを借りれます。
  • サービスの利用量を計測できる
    どれだけサービスを利用したのかを計測されています。なので、使った分だけを支払う従量課金制が成立します。

クラウドサービスの種類

クラウドで享受できるサービスには3つの種類があります。

SaaS
Software as a Service
メールや勤怠管理システム等のソフトウェアを提供する
GmailやInstagramもSaaS
PaaS
Platform as a Service
プログラムを開発するための開発環境を提供する
IaaS
Infrastructure as a Service
システムを構築するのに必要なインフラを提供する

IoTとは

IoTはInternet of Thingsの略で、「モノのインターネット化」という意味があります。
ここで言う「モノ」の幅はとても広く、エアコンや洗濯機などの物から、猫や人などの動物から、温度や騒音などの環境も含みます。

IoTを活用すれば、外出先からエアコンを電源を入れたり、猫の首輪にGPSを付けておいてどこにいるのか確認できたり、部屋の温度を検知してエアコンの設定を変えるようなことが出来ます。

IoTとクラウドは密接に関係しています。クラウドはモノからデータを収集・分析し、モノを制御します。ちなみに、モノのようなネットワークの端にある機器をエッジデバイスと言います。

エッジコンピューティング

インターネットを通じてクラウドとやり取りする従来のIoTでは、リアルタイムでの処理が困難になるケースがあります。自動運転や機械の制御などはリアルタイム性や正確性が重要なのでクラウドと通信している余裕がないケースがあります。

そんな場合、データ発生源であるエッジデバイスの近くに配置したサーバで一旦処理して、リアルタイム性や正確性を高める構成にします。このような構成をエッジコンピューティングと言います。

基本情報技術者試験での出題例

令和5年度問4

基本情報技術者
科目A 令和5年度問4

エッジコンピューティングの説明として,最も適切なものはどれか。

ア 画面生成やデータ処理をクライアント側で実行することによって,Webアプリケーションソフトウェアの操作性や表現力を高めること

イ データが送信されてきたときだけ必要なサーバを立ち上げて,処理が終わり次第サーバを停止してリソースを解放すること

ウ 複数のサーバやPCを仮想化して統合することによって一つの高性能なコンピュータを作り上げ,並列処理によって処理能力を高めること

エ 利用者や機器に取り付けられたセンサーなどのデータ発生源に近い場所にあるサーバなどでデータを一次処理し,処理のリアルタイム性を高めること

正解と解説

正解は”エ”

エッジコンピューティングはデータの発生源に近い場所にあるサーバでデータを一次処理し、リアルタイム性を高めます。

平成29年度秋期問14

基本情報技術者
午前試験 平成29年度秋期問14

社内業務システムをクラウドサービスへ移行することによって得られるメリットはどれか。

ア PaaSを利用すると,プラットフォームの管理やOSのアップデートは,サービスを提供するプロバイダが行うので,導入や運用の負担を軽減することができる。

イ オンプレミスで運用していた社内固有の機能を有する社内業務システムをSaaSで提供されるシステムヘ移行する場合,社内固有の機能の移行も容易である。

ウ 社内業務システムの開発や評価で一時的に使う場合,SaaSを利用することによって自由度の高い開発環境が整えられる。

エ 非常に高い可用性が求められる社内業務システムをIaaSに移行する場合,いずれのプロバイダも高可用性を保証しているので移行が容易である。

正解と解説

正解は”ア”

ア PaaSを利用すれば開発を行うのに必要なプラットフォームの管理やOSの準備をクラウドベンダーが行ってくれます。なので、システム導入に必要なコストや運用管理する面倒臭さを軽減できます。よって正しいです。

イ クラウドではクラウドベンダーが所有しているサービスを借りる形で使用します。そのため、クラウドベンダーが提供している、限られた範囲内でしかサービスを受けれません。なので、社内固有の機能をクラウドに移管するのは難しいです。よって誤りです。

ウ イと同じ理由で自由の高い開発環境を整えるのは難しいです。よって誤りです。

エ 可用性とは使いたい時に使えるシステムか、を表す指標です。クラウドベンダーによって、どの程度の可用性を保証しているかは違うので、どのベンダーでも移行が容易かどうかは分かりません。よって誤りです。