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【応用情報技術者】パイプライン制御とは何か

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●パイプライン制御とは
複数の命令を並列実行することで効率よく処理を行う仕組み。

出題された回(平成29年度春期以降)
令和5年度春期/平成29年度秋期

パイプライン制御の説明

パイプライン制御とは、複数の命令を並列実行することで効率よく処理を行う仕組みです。

CPUは命令を5ステージに分けて処理する

CPUは命令を実行する際、次の5つのステージに分けて命令を処理します。

  1. 命令の取り出し(命令フェッチ)
  2. 命令の解読(デコード)
  3. 対象データの読み出し(オペランドの読み出し)
  4. 命令の実行
  5. 結果の書込み

CPUの命令実行方式

CPUが命令を実行する方式には逐次制御方式パイプライン制御の2つがあります。

逐次制御方式

逐次制御方式では、命令を1つずつ順番に実行します。
なので、命令を3つ実行するには15サイクル必要になります。

パイプライン制御

パイプライン制御では、異なるステージを並行実行することで複数の命令を並行処理します。なので、命令を3つ実行するには7サイクル必要になります。パイプライン制御にすることで、逐次制御方式より処理時間を短くできます。

過去問

応用情報技術者 午前試験
令和5年度春期問9

全ての命令が5ステージで完了するように設計された、パイプライン制御のCPUがある。20命令を実行するには何サイクル必要となるか。ここで、全ての命令は途中で停止することなく実行でき、パイプラインの各ステージは1サイクルで動作を完了するものとする。

ア 20    イ 21    ウ 24    エ 25

正解と解説

正解は”ウ”

20命令を実行した場合、下図のように24サイクル必要になります。

応用情報技術者 午前試験
平成29年度秋期問8

パイプライン制御を適切に表しているものはどれか。ここで、図中の記号Dは解読、Eは実行、Fは命令フェッチとする。

正解と解説

正解は”ウ”

パイプライン制御では異なるステージを並行処理します。
また、命令フェッチ(F)→解読(D)→実行(E)の順番で処理を行うので、答えはウです。