●ZigBeeとは
センサネットワークで使われる低速・近距離・低消費電力の無線通信規格。
●出題された回(平成29年度春期以降)
平成31年度春期
ZigBeeの説明
ZigBeeとは、センサネットワークで使われる低速・近距離・低消費電力の無線通信規格です。スマート電球やスマートスピーカー等のIoT家電に使われています。Zigは「ジグザグ」、Beeは「ハチ」という意味があります。ジグザグに動くハチのようにネットワーク間の端末同士を連携させる通信規格です。
ZigBeeは近距離の無線通信規格ということで、Bluetoothと似ていますが、同じではありません。
●消費電力
ZigBeeの方が消費電力は小さいです。
通信している時の消費電力はBluetoothと変わりないのですが、スリープ時の消費電力はZigBeeの方が小さいです。
これはスリープ状態から復旧するまでにかかる時間に関係があります。
例えば、Bluetoothイヤホンは曲の再生を開始したらすぐに音声データを通信しないといけません。なので、曲を聴いていない時でもスマホとの接続を保ち続ける必要があります。
しかし、スマート電球は電気を付けたいときだけ通信出来ればよいので、スリープ時にそこまで頑張る必要がありません。
●同時接続可能数
ZigBeeの方が同時接続可能数は多いです。
Bluetoothの同時接続可能数が7台なのに対して、ZigBeeは約65000台です。
センサネットワークのように同時に接続したい端末が多いときはZigBeeを用います。
●通信相手の機器
Bluetoothの方が優秀です。
Bluetooth規格は一般的に広く使われているので、他社製品や市販製品とも通信が出来ます。しかし、ZigBeeはまだ広く使われていないので、他社製品との通信には向きません。なので、自社製品同士で通信する時にZigBeeを組み込んだりします。
過去問
応用情報技術者 午前試験
平成31年度春期問11
ZigBeeの説明として、適切なものはどれか。
ア 携帯電話などのモバイル端末とヘッドセットなどの周辺機器とを接続するための近距離の無線通信として使われる。
イ 赤外線を利用して実現される無線通信であり、テレビ、エアコンなどのリモコンに使われる。
ウ 低消費電力で低速の通信を行い、センサネットワークなどに使われる。
エ 連絡用、業務用などに利用される小型の携帯型トランシーバに使われる。
正解は”ウ”
センサネットワークとは、無線通信が出来る小型のセンサ端末を複数設置することで、設置場所の環境を観測したり制御するネットワークです。
例えば、農業を営むビニールハウスに小型のセンサ端末を複数設置して温度や湿度の管理をするといった事例があります。
ア:Bluetoothです。
イ:ZigBeeは赤外線ではなく電波で通信します。
エ:ZigBeeは近距離通信を行うのでトランシーバには向きません。