この記事では、ハードディスクとRAIDについて、初心者にも分かりやすく、図解付きで丁寧に解説しています!
RAID
- ハードディスクはパソコンの中に入っている大容量・安価・比較的高速な補助記憶装置。
- RAIDは複数のハードディスクに分散してデータを記録する手法。
- RAID0は1つのデータを複数のハードディスクに分割して記録する手法で、ストライピングとも呼ぶ。
- RAID1は複数のハードディスクに重複して同じデータを記録する手法で、ミラーリングとも呼ぶ。
- RAID5は1つのデータを複数のハードディスクに分割した上で、パリティ情報をそれぞれのハードディスクに書き込む手法。
ハードディスク(磁気ディスク)
ハードディスク(磁気ディスク)はパソコンの中に入っている補助記憶装置です。ハードディスクは大容量・安価・比較的高速のため、大体どのパソコンにも入っています。
RAID
RAIDとは、データを複数個のハードディスクに分散して記録させることで、信頼性や速度を向上させる技術です。基本情報で出題されるRAIDにはRAID0、RAID1、RAID5があります。
RAID0(ストライピング)
RAID0は1つのデータを複数のハードディスクに分割して記録する手法で、ストライピングとも呼びます。
複数のハードディスクに分割して記録するため、高速で処理が出来る反面、1つでもディスクが故障するとデータの復元が出来なくなります。
RAID1(ミラーリング)
RAID1は複数のハードディスクに重複して同じデータを記録する手法で、ミラーリングとも呼びます。
片方のディスクが故障してもデータの復元が出来る反面、全く同じデータを複数のディスクに保存するので、用意した容量の半分以下のデータしか記録出来ません。
RAID5
RAID5は1つのデータを複数のハードディスクに分割した上で、パリティ情報をそれぞれのハードディスクに書き込む手法です。パリティ情報とは誤りを検知し修正するために使う情報です。各ハードディスクにパリティ情報を書き込んでいるので、1台の故障であれば、データの復旧が可能です。しかし、複数台故障するとデータの復旧は出来ません。
パリティ情報からデータを復旧する方法
パリティは2つのデータの排他的論理和になります。
例えば、データ1と2のパリティは下図のように作ります。
パリティがあれば、仮にデータ1と2のどちらかが破損しても復旧することが出来ます。
基本情報、出るところだけまとめ!
RAID0は1つのデータを複数のハードディスクに分割して記録する手法で、ストライピングとも呼ぶ。
RAID1は複数のハードディスクに重複して同じデータを記録する手法で、ミラーリングとも呼ぶ。
RAID5は1つのデータを複数のハードディスクに分割した上で、パリティ情報をそれぞれのハードディスクに書き込む手法。
基本情報技術者試験での出題例
令和元年度秋期問15
基本情報技術者 午前試験
令和元年度秋期問15
RAIDの分類において,ミラーリングを用いることで信頼性を高め,障害発生時には冗長ディスクを用いてデータ復元を行う方式はどれか。
ア RAID1 イ RAID2 ウ RAID3 エ RAID4
正解は”ア”
平成29年度秋期問12
基本情報技術者 午前試験
平成29年度秋期問12
RAID5の記録方式に関する記述のうち,適切なものはどれか。
ア 複数の磁気ディスクに分散してバイト単位でデータを書き込み,さらに,1台の磁気ディスクにパリティを書き込む。
イ 複数の磁気ディスクに分散してビット単位でデータを書き込み,さらに,複数の磁気ディスクにエラー訂正符号(ECC)を書き込む。
ウ 複数の磁気ディスクに分散してブロック単位でデータを書き込み,さらに,複数の磁気ディスクに分散してパリティを書き込む。
エ ミラーディスクを構成するために,磁気ディスク2台に同じ内容を書き込む。
正解は”ウ”
平成29年度春期問11
基本情報技術者 午前試験
平成29年度春期問11
4Tバイトのデータを格納できるようにRAID1の外部記憶装置を構成するとき,フォーマット後の記憶容量が1Tバイトの磁気記憶装置は少なくとも何台必要か。
ア 4 イ 5 ウ 6 エ 8
正解は”エ”
RAID1では少なくとも1台の外部記憶装置にミラーリングします。そのため、4Tバイトのデータを記録するためには少なくとも倍の8Tバイト分の外部記憶装置が必要です。よって答えは8台になります。
平成28年度秋期問12
基本情報技術者 午前試験
平成28年度秋期問12
データを分散して複数の磁気ディスクに書き込むことによって,データ入出力の高速化を図る方式はどれか。
ア ストライピング イ スワッピング
ウ ディスクキャッシュ エ ミラーリング
正解は”ア”