この記事ではITの分野で16進数がよく出てくる理由と16進数での数え方についてIT初心者にも分かりやすく解説します。
16進数がよく出てくる理由
- そもそもコンピュータと2進数は相性が良いが、2進数は桁数が多くなる。
- 2進数の「1111」=16進数の「F」となり、2進数を効率的に表現できる。
- 0~9とA~Fの16個の英数字でモノを数える
- 0→1→2→・・・9→A→B→・・・E→Fの順番で数が増える
- 色の表現等で16進数が使われる。
基本情報では16進数に関する問題が頻出します。是非最後までご覧ください。
コンピュータは2進数で動く
コンピュータは電子機器なので、電流で情報を制御します。その際、電子部品に電流が流れたかどうか、つまり1か0で情報を制御します。なので、0と1で数字を表現する2進数がコンピュータには重要です。
こちらの記事でもっと詳しく2進数の重要性について記載していますので、こちらも是非参考にしてください。
16進数での数え方
16進数とは、0~9とA~Fの16種類の英数字で数える方法です。ちなみに、普段使っている数字表現は10進数と呼ばれ、0~9の10個の数字を使って数字を表現します。
10進数での数字の表現方法
10進数では、0,1,2,3,4,5,6,7,8,9と数字が上がります。では、9より1つ大きい数字はどう表現されるでしょうか。9より大きい1桁の数字は存在しないので、桁数を上げることで9より大きい数字を表現します。9を「09」と表現すると、09より1つ大きい数字は2桁目を1つ上げて、1桁目を0に戻した「10」になります。
16進数で数を数える方法
16進数では、1桁の数字は、0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,A,B,C,D,E,Fと上がります。アルファベットがいることに違和感を感じる人もいるかもしれませんが、16進数ではAやFも数字として扱います。
では、Fより1つ大きい数字はどう表現されるでしょうか。これも10進数と同じ考え方を使います。Fを「0F」と表現すると、0Fより1つ大きい数字は2桁目を1つ上げて、1桁目を0に戻した「10」になります。
このようにカウントするのが16進数です。
では、10進数で表現した数字と16進数で表現した数字はどう対応するでしょうか。
先程の方法で数字をカウントしていくと10進数と16進数は下表のように対応します。
なぜコンピュータの世界で16進数が出てくるのか
2進数は桁が多い
10進数の「100」は2進数で「1100100」と表現します。つまり、10進数なら3桁で表現できる数字を2進数は7桁使わないと表現できません。
これだとコンピュータを扱うエンジニアが数え辛くて嫌になりそうです。桁数が増えれば増える程、読み間違いや書き間違いが増える可能性も多くなります。なので、出来るだけ小さい桁数で数字を表現できるのが望ましいです。
16進数と2進数は相性が良い
16進数と2進数は実はとても相性が良いです。16進数と2進数の対応表を見てみましょう。
上の対応表を見ると、1桁の16進数の最大値「F」の時に2進数では4桁の最大値「1111」になることが分かります。つまり、4桁の2進数は、1桁の16進数で綺麗に表現できて、2進数と16進数は4桁で強いつながりを持つことが分かります。
例えば、2進数の「11111111」は16進数で「FF」になります。かなり桁数を省略出来ますね。
16進数が使われる場所
Excelの色表現
Excelでは16進数で色を設定することが出来ます。
全ての色は16進数で表現できるので興味がある方は下の記事を見てみて下さい。
https://www.colordic.org/
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